まあ、知り合いが出ていたのでその関係で...
作:平田オリザ 演出:橋口幸絵 演出振付:櫻井ヒロ
高校の教室。クラスの女子高校生たちの1日。課題図書に何を選ぶか、親戚の病気や近しい人の
出産のことが話題となっている。そこへ「朝起きたらこの学校の生徒になっていた」という転校生がやってくる。
あちこちで、同時多発的に会話がなされる。そんな感じで劇は進んでいきます。
カフカの「変身」の話とか、なぜ生まれるとかの話とか、あちこちて話される言葉の中から
「生」「死」という言葉がぽつぽつと心に残ります。
とりあえず、絵にしてみると...こんな混沌とした感じ。

女子高校生の楽しい会話も元気も切なさも、伝わってくる楽しい劇でしたね。
20人の個性もでていて、描き分けられていて、みんな自分の知り合いって感じを持たせてくれました。
色々、わからないところもあったので、絵を描きながら、何度も物語を反芻していました。
そういった意味でも、とても心に残る劇でした。
(ちょっとネタバレを含みます)
ストーリーと関係ない踊りや、無表情で通り過ぎる人たち。
なんか、ちょっと現実ではなさそうなんだよな。ある日突然「転校生」になっていたってのもなんだか?
これは、もしかしたら、死後の世界。転生の世界。
転校生は新しく死んだ人。 虫とか恋人同士は古い記憶。
最後に、逆にこの学校から転校していく子がいるんだけど、この子は新しい「生」を与えられる子。
新しい世界への、希望を残して、物語は終了していく。
なんてね。こんな風にいろいろ考えられるのも、良い劇だったのでしょう。
残念なのは、確かめたくて何度も見たいんだけど、これ、1回きりの講演なのです。
1度きりだから、あのパワーがあったのかもしれませんがね。
みなさんご苦労様でした。

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